大阪万博で「人間洗濯機」を体験 体も心もサッパリ
13日に開幕した大阪・関西万博で「ミライ人間洗濯機」が前評判通りの人気を集めている。流線形のカプセルに入って身を委ねると、微細な泡や音楽などが身も心もリフレッシュさせるという。この装置のなかで、いったい何が起きているのだろうか。記者が防水対応のスマートフォン片手に突撃取材した。
記者は意気揚々と大人一人が入れるほどのカプセルに乗り込んだ。女性スタッフの「いってらっしゃーい」の声と、数十人の見物客の拍手に見送られ、ハッチが閉まる。気分はまるで宇宙飛行士だ。
おなかあたりまでたまったお湯は適温で、微細な泡が広がり、白く濁って見える。この泡は服の上からでも毛穴の汚れを浮かして洗うことができるという。上半身にはさらに微細な泡を含んだシャワーが降り注ぐ。背中が接する部分にセンサーが仕込まれており、心拍を計測。精神状態に合わせた映像と音楽を流して「心も洗う」仕組みだ。
あっという間の15分。取材中に思わず眠気に襲われるほど心地よかったが、ハッチが開くと、今度は見物客らの好奇の視線が、びしょぬれの記者に降り注いだ。スタッフにガウンとタオルを手渡され、記者は現場を後にした。
ミライ人間洗濯機は「大阪ヘルスケアパビリオン」で展示されている。1970年万博で話題を呼んだ「人間洗濯機」に着想を得て、シャワーヘッドなどを手掛けるサイエンス(大阪市)が開発した。体験の申し込みは2024年10月から先着順で開始。申し込みが殺到したため、現在受け付けを一時停止しているという。
(鈴木雄太)
(日本経済新聞電子版 2025年4月20日掲載)